大学院生のてっちゃんが 札幌から就活のためやってきたのである。
彼は24歳。
結構な年下のお友達である。
厳密にいうと、彼は元塾の生徒。
彼が成人してからはお酒をチンカチンカする仲になり、今ではすっかりお友達みたいなもの。
そのてっちゃんが就活のためにやってきたのである。
当初の話だと「1週間ぐらい泊まらせて」とのことだったが、実際のところは10日ぐらいいるとのこと。
場合によってはもっと伸びる可能性もあるらしい。
これが突然の告知である。
「僕にも予定があるんだぞぉ〜」
と言ってみたものの、てっちゃんは
「ふへへへ…」
と笑う程度で、さして気にしていない様子。
彼は人の予定も考えずに前日に「明日から東京で就活なんだよね〜。数日間泊めさせて」と言ってくる男であることを考えると、やはり気にしていないのであろう。
もっとも、実際のところ、彼女のいない干物男の僕にとっては、10日だろうが1ヶ月だろうが1年だろうがいてくれたって構わない。
女性を連れ込む予定など皆無なのだ。
しかも、「予定があるんだぞぉ〜」といったものの、それは真っ赤な嘘で、予備校に通うぐらいしか予定がない。
干物男である。
彼もこの日記をみているからして、そのことはここだけの話である。
そんなわけで、男との同棲生活というのは稀有な体験だと思うので、今日から彼との同棲生活について記録していこうと思う。
まず、てっちゃんの生態について。
たぶん、24歳。
mixiの紹介文を見ると、モテるらしい。
温和。
よく笑う。
北海道大学の大学院生。
医学部だけど医者じゃないらしい。
前回、就活にきていたときは僕のルンルン手料理を振舞っていたのだが、予備校に通い始めている僕には授業があるので、各人で準備をし、食べようということに相成った。
彼はいったい何を買うのかなと密かに見ていたのだが、手に取ったのは納豆巻き。
僕は「まただッ!!」と心の中で叫んだ。
実は、前回泊まりにときも彼は納豆巻きを買っていたのだ。
納豆巻きが好きなのであろう。
就職祝いには大量の納豆巻きをプレゼントしてあげよう。
僕って優しいな。
食後、さっそく履歴書の作成に真剣に取り組むのかと思いきや、ソファに寝ころびながら履歴書を作成していた。
しかも、パソコンの画面をちら見すると、ネットサーフィンをしていることもしばしば。
想像するに、半分以上はネットサーフィンをしていたかと思われる。
前途多難。
その後、僕は0時も過ぎたため、ロフトにあがって先に寝た。
夜中に目が覚め、ロフトから下を見ると、彼がソファで小さく丸くなって寝ていた。
その姿があまりに悲しかったので「布団で寝れば?」とだけ長年連れ添った妻のように言って僕はトイレに行った。
トイレから戻るともうロフトで寝ていた。
そんな男との同棲生活1日目。
ちょっと自分で書いていて気持ち悪いが頑張って書き続けます!!