今日は12月24日だ。そう、クリスマスイブなのである。
今年のクリスマスイブは週末ということも相まって、街はカップルたちで大変な賑わいであった。
かく言う僕も、気になるあの子とデートである。一週間前に気になるあの子に電話をして、この日をばっちり空けておいてもらっていたのだ。
いつもよりゆとりをもって準備をし、夕方にぐらいにいつもよりビシッとした格好で家を出た。
車で気になるあの子の家まで迎えに行き、家の前で車を停め、気になるあの子に電話。
10分後ぐらいに彼女が出てきた。気になるあの子は開口一番、
「ごめーん、待ったー?」
うーむ、カワイイ。しかも、今日の僕と格好とマッチしている。
「待った待った。この日を1週間ぐらい前から待ってたよー。」
なんてなことをいいながら、車を発進させた。
車の中では、気になるあの子の好きな曲をかけた。
「これいい曲だよねー!」
って言ってくれる。嬉しい。僕も好きな曲だから、なおのこと嬉しい。
予約していたお店に車で向かう。
夜景が見えるお洒落なレストランに着く。
「ちょっと早いけど、メリークリスマス」
と、それらしいことを言いながら、シャンパンで乾杯。
食事の間、気になるあの子は楽しそうに喋る。僕は、
「うんうん」
なんていいながら気になるあの子の話を聞く。誘ってよかった。一緒にいれてよかった。気になるあの子を見ているだけで幸せだ。
会計のとき、気になるあの子は、
「私も払うよ」
と言ってくれる。だけど、僕は、
「ありがとう。でも、今日はおごらせてよ」
気になるあの子は、
「ありがとね」
と一言。僕はその言葉だけでいい。一緒にいてくれるだけで幸せなんだから。
車は代行の人に届けてもらって、ススキノのバーに移動。
ここのジントニックがうまい。お酒がとまらない。だんだん酔っ払ってくる。
気になるあの子がトイレから戻ってきたときにプレゼントを渡す。気になるあの子もプレゼントをくれた。
何度も書いてるけど、幸せである。
僕はこの日、愛の告白をしようと心に決めていた。
プレゼントを渡したと同時に、愛の告白をした。
「幸せにしてやるなんては言わないけど、一緒に幸せになろう。僕と君ならそれが絶対にできるよ。それだけは自信がある」
気になるあの子は一言だけ、
「うん…。一緒に幸せになろうね」
ここにカップル誕生である。
会計の際、お店の人に、
「お似合いのカップルですねぇ」
といわれる。
「今日、付き合ったんですよ。ありがとうございます」
と言ってから、店を後にする。
僕は帰ろうと思ったのだが、気になるあの子から、
「家で映画でも見る?」
と誘ってくれる。気になるあの子の近所のGEOでDVDを借りて、気になるあの子の家に行く。
2人きりで気になるあの子の家に入るのは初めてだ。ちょっぴり緊張。
映画を見ている途中、気になるあの子は酔っ払っているせいもあってか、寝てしまった。
今、隣で寝ている。少し暇なので携帯からの更新をしているのである。
もっと話したかった気もするが、僕らには時間がある。ゆっくりやればいいのだ。
しかし、寝顔がカワイイ。寝ててもカワイイ。
とまぁ、ここまではフィクションである。フィクションなの!!!わーん!!!
ここからは哀しきノンフィクションの話。
昨日は妄想倶楽部の会合。日が昇る手前ぐらいまで飲んだような気がする。飲みすぎる。浴びるように飲んだ。この話は明日以降に。
そんな前日だったので、起きたのは昼。しっかり服を着て寝たのに、起きたときには上半身が裸だった。
「だれー!脱がしたの!?エッチ!」
なんてな独り言をいいながら起きる。
昼過ぎに図書館の自習室に移動して勉強。
クリスマスイブだから、人は少ないと思っていたのだが、意外に人が多い。
「勉強が恋人なの!」
という殺伐とした雰囲気が漂っている。
夕方に帰宅。家族とささやかなクリスマスパーティー。
母親とプレゼント交換をする。母親からサザエさんのシールをもらう。
色々な意味で涙が出てきた。
友達どもは恋人とクリスマスを過ごしているので、寂しい僕は食後にGEOにDVDを借りに行く。
カップルどもがラブロマンスのコーナーにワンサカいる。
「タツヤー、何借りるー?私たちみたいに幸せな映画借りようよー!」
「エミコ、俺らより幸せなカップルがあると思うかい?」
なんてな雰囲気のカップルどもがワンサカいるのだ。
カップルどもにすかしっ屁をお見舞いしてやりたくなる。しかし、育ちのいい僕はそういう下品なことはしない。うん、しなかったと思う、たぶん。
GEOで中学校の頃の同級生のM山君を発見する。
彼も一人だった。声を掛けようかと思ったが、クリスマスイブに彼も一人でDVDを選んでいる。寂しさがにじみ出ている。
「へい兄弟、お前も一人なのかい?お前の気持ちは痛いほどわかるぜ」
と心の中で呟いてその場を後にする。これも優しさなのである。
ちなみに、選んだDVDの中には、もちろんミスタービーンも含まれている。
さっき、0時を過ぎてクリスマスになった。
一人で
「メリークリスマス…」
なんていいながら、もう一個の誰も飲まないコップに乾杯をした。
妄想と現実にはこれだけの乖離があるのね。そんなもんなのよね。
寂しいそこのあなた。コメントくれ。ただ、恋人いる人のコメントは速攻削除するよ。