ポールの徒然なるままに


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バーバーの悲劇
 前回のブログで、更新の頻度を減らすとと書いた。告知どおり更新の頻度を減らしたわけだが、今日、アクセス数を見てみると意外に多い。
 僕みたいな稚拙な文章を書くブログでも、いや、僕みたいな天才が書くブログでも楽しみにしてくれる人がいるということだ。
 嬉しい反面、なんだか申し訳ない気持ちになった。もうちょっと更新の頻度を増やそうかなぁ…。
 
 さて、今日はタイトルにあるとおり、バーバーの悲劇について書こうと思う。
 バーバーと言っても、近所のババアのことではない。barber、つまり、床屋の悲劇について書いてみようと思う。

 僕が大学を卒業して東京に行った時、当初は、神奈川県の川崎駅の側のマンスリーのマンションに住んでいた。
 なぜわざわざ家賃の高いマンスリーマンションに住んでいたかというと、まだ住まいを見つけていなかったのだ。
 なので、住まいを探すまでは、やむを得なくマンスリーマンションに暮らしていたというわけだ。

 2〜3ヶ月、川崎のマンスリーマンションに住んでいたので、川崎駅の側に馴染みの床屋ができた。
 マンスリーマンションの側だったので床屋のアンちゃんとも仲良くなり、横浜市に移ってからも、その床屋に通っていた。
 しかし、パッと髪を切りに行こうと思っても、電車に乗らなきゃならなかったので、なかなか大儀だった。
 そこで、僕は近所に床屋がないか探していた。
 普段は気づかないのだが、注意して歩いていると意外に床屋はあるもんである。家から最寄の駅までの間に床屋があったのだ。
 しかし、その床屋に客が入っているところを見たことがない。
 「別に稼ぐつもりは毛頭ないけど、まぁ、適当にやってますわ」
 といった雰囲気の床屋である。
 床屋の前にあるクルクル回る看板も、ガチャガチャ音をたてながら、
 「なんとか回ってます。あと数日の寿命ですけど」
 ってな感じで回っていて、その床屋自体、荒廃した様相を呈していた。
 
 バーバーの悲劇があったその日は、夜に彼女とデート。仕事が終わってから、お洒落着に着替え、いつも行っている川崎で髪を切り、横浜駅に向かおうと思っていた。
 しかし、こういう日に限って残業。家に戻っていつもに行っている川崎になんか行ってる時間はなかった。
 やむを得ず、家路に向かう途中に、その床屋の中を覗いてみる。しかし、相変わらずの荒廃ようである。
 家に戻ってから僕は考えた。
 「もしかしたら、隠れた名店かもしれない…。きっとそうだ!」
 と自分に言い聞かせ、その床屋に向かった。

 やっぱり床屋の前で入るべきか、入らざるべきか散々迷ったが、えーいままよ!と床屋に入った。
 入った瞬間から異変に気づいた。なんだか美味しいそうなニオイがするのだ。
 店内を見回してみると、なんと店の隅っこでおばちゃんがカップラーメンを食っているのだ!
 おばちゃんも僕に気づいたようで、もぐもぐしながら
 「あーい、らっしゃい!」
 と一言。僕はダッシュで床屋を出たくなったが、
 「ちょっと待ってね。これ(カップラーメン)、すぐに片付けちゃうから座って待ってて」
 と指示されてしまった。仕方なく、僕は椅子に座り、おばちゃんがカップラーメンを食べ終わるのを待った。
 座って待っている間、おばちゃんと店内を見回してみたのだが、もうダメだと覚悟した。どう考えても、おばちゃんは髪きりの名手だとは思えない。カップラーメンを美味しそうに食べるおばちゃん。おばちゃんの着ているTシャツは、わけのわからんシミがいっぱいついている。店内の雰囲気も、
 「いやー、3年ぶりの客だよ、あんたは。よく来てくれたね」
 と今にも言われてしまいそうな感じなのである。
 
 カップラーメンを食べ終わったおばちゃんは、僕の首にタオルを巻き、白布をかけた。
 「今日はどうしましょ?」
 とおばちゃん。
 「全体的に2センチぐらい短くしてください…」
 と、これから行われる悪魔の儀式に恐れおののいた僕は答えた。

 彼女は引き出しから鋏を取り出し、ひとしきり僕の髪を見て鋏を入れてきた。
 僕は思わず、
 「まっまっ、まってくれー!!」
 と叫びそうになった。
 髪の毛とは垂直に鋏を入れてきたのだ!!
 普通は、鋏を髪の毛とは並行に入れて、自然な感じにしてくれるはず。
 おばちゃんは垂直。思いっきりに不自然に出来上がること間違いなし!
 小心者の僕は文句を言えるはずもなく、鏡の前の自分とは目をあわさずに、ひたすら散髪が終わるを待った。

 「あーい、おわり!」
 とおばちゃんが言った。鏡に映る自分を見た。

 カリメロ…。

 左から見ても右から見てもカリメロ。殻をかぶったヒヨコである。
 覚悟はしていたけど、まさかカリメロとは…。オヨヨと泣きそうになった。

 デートで彼女に笑われたのは言うまでもない。
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